お客様から「他の電力会社とはひと味違うね」と感じていただけるような存在になれたらうれしいですね。 事業部 営業課 増田 太一朗

電源調達と大口需要家への営業がミッション電力関連の制度を熟知するため、日々の情報収集は欠かせません。

丸紅新電力の営業課は50HZエリア(北海道電力、東北電力、東京電力管内)、60HZエリア(中部電力、関西電力、中国電力、九州電力管内)の両エリアを担当しています。私はその中でも中部電力管内を担当しています。

営業部門では、顧客ニーズ調査や日次収支モニタリングといった「営業戦略機能」のほかに「電源調達機能」「電力販売機能」なども担っています。

電源の調達先は主に3つ。1つ目が丸紅のグループ会社を含めた、発電所との相対契約による調達、2つ目が常時バックアップ電源の調達(旧一般電気事業者(いわゆる電力会社)との契約)、3つ目が卸電力取引市場(独立系発電事業者から入札によって電力を卸購入する)での調達です。

電力販売では、主に企業や官公庁など、大口顧客に対しての直接営業を行っています。

私は2014年9月に入社したのですが、前職では不動産売買の仲介業務に携わってきました。30歳という節目を目前にして「新しいフィールドで自分の力を試したい」と思い、転職を決意しました。同じ営業職であるという安心感もあり、新たなチャレンジに躊躇はありませんでしたが、入社して初めて本当の苦労を知ったという感じです(笑)。

電力事業は制度ビジネスなので、制度を熟知していないと営業や入札の場面で優位性を発揮することができません。最初の頃は指示されたことをこなすことに必死でした。それからは、ひたすら知識を積み上げる毎日。現在、電力業界はダイナミックな改革のさなかにあるので、日々の情報収集は欠かせません。

お客さまのご相談は、契約に関することから技術的内容まで多岐にわたりますから、自分ひとりで対応できることは限られています。ご満足いただける提案を実現するため、社内の各セクションと調整を図ることも重要な役割です。

「目に見えない商品を売る」ことに戸惑いを感じた時期も…自社発電所を視察したことで、お客さまへの言葉に魂がこもるようになった。

入社当初は、電気という「目に見えないものを売る」ことに戸惑いがありました。それまで不動産という、目に見える「モノ」を売っていた自分からすると「どのようにして付加価値をアピールすればよいのだろうか?」と悩むこともたびたびでした。

そんな中、貴重な経験となったのが、天然ガス火力発電所「川崎クリーンパワー」(神奈川県川崎市)の視察でした。それまでは発電所というと、地方の辺境地に建つ巨大な建造物というイメージを持っていたのですが、わずか0.7haの敷地に建つコンパクトな発電所にもかかわらず、天然ガスを燃料とした高効率ガスエンジンによって約30,000kWもの電力を生み出していると聞き、率直に「誇らしい気持ち」になったのです。

以前から、丸紅新電力の強みは、発電容量の高さ、ファイナンス面での強さ、豊富な経験とネットワークにあること、とりわけ発電能力に関しては、バイオマスや風力発電を含む多様な自社発電設備が充実していることなどをアピールしてきましたが、実際に自社保有の発電設備を自分の目で見て、肌で感じたことで、“言葉に魂がこもるようになった”と感じています。今後もあらゆる機会をとらえて、丸紅グループの発電所を訪問したいと思います。

現在は、自分自身がお客様と接することで利益を追求していますが、今後はその経験を後輩たちに伝えながら、チームとして、もっと大きな視点、広い視野でマネジメントを行えるようになりたい。そして丸紅新電力が、お客様から「他の電力会社とはひと味違うね」と感じていただけるような存在になれたらうれしいですね。